2024.11/6

迷走神経活性化の効果③

迷走神経活性化の効果②にて、迷走神経活性化の効果に、

認知症など脳の病気に有用な効果があると書きました。

そこで、迷走神経活性化の効用について、具体的な例をご紹介します。

迷走神経刺激と炎症抑制効果

脳の障害によっておこる病気に、パーキンソン病という病気があります。

これは、脳の異常によって、筋肉の固縮や身体の震えなどの症状が出る病気です。

この病気が進行すると、パーキンソン病認知症が起こる可能性もあり、

身体機能の障害に限らず、認知機能にも影響を受ける可能性があります。

そして、パーキンソン病には神経炎症に関与しているとされています。

迷走神経刺激療法は、様々な脳領域に影響を与えるとされていますが

炎症性疾患にも有用な効果があるとされているため、

パーキンソン病の治療にも効果が期待されています。

経皮的迷走神経刺激の効果

迷走神経刺激療法には、体内にデバイスを埋め込む侵襲的な刺激が行われていました。

しかし、近年の研究によって非侵襲的(経皮的)な迷走神経刺激も可能になりました。

そこで、パーキンソン病患者に持続的な経皮的迷走神経刺激を行いました。

その結果、パーキンソン病患者の血清炎症マーカーに減少が見られました。

また、患者の運動機能にも改善傾向が見られました。

すなわち、経皮的迷走神経刺激がパーキンソン病の治療に、有用な効果が示されました。

これは、経皮的迷走神経刺激の効果の一例です。

症例については、こちらより詳細がご確認頂けます。

是非ご参照下さい!