2024.06/22
非侵襲性迷走神経刺激とは
VNSと非侵襲性の迷走神経刺激
「てんかんと迷走神経」でもご紹介したように、
てんかんの治療法には、体内にデバイスを埋め込み迷走神経を刺激する、
VNSという治療法があります。
これらは様々な研究から、安全性と忍容性が確かめられていますが、
いくら安全と言われても、手術のリスクもあるし、
「体の中にデバイスを埋め込む」ということに躊躇する人も多いでしょう。
身体の外からの迷走神経刺激
そのため、現在は体内にデバイスを直接埋め込んで刺激するのではなく、
体の外から迷走神経を刺激する非侵襲性迷走神経刺激(経皮的迷走神経刺激)が注目されています。
研究では、耳の迷走神経刺激(迷走神経耳介枝)を刺激することで、
体内埋め込み型のVNS と同様の効果が大脳にもたらされることが報告されています。
リハビリに活用される経皮的迷走神経刺激
脳卒中後の上肢麻痺のリハビリ治療にも、体内に埋め込み型の VNSは利用されています。
そこで、VNSに替わって、経皮的な迷走神経刺激による治療を行ったところ、
回復に有用であることが示され、改善が促進されると報告されています。
手術のリスクがない経皮的迷走神経刺激は、
今後VNSと替わる、有用な治療法になるかもしれません。
しかし、まだまだ明らかになっていないことも多く課題も残されており、
数多くの研究がされています。
リハビリと経皮的迷走神経刺激については、こちらのリンクからでも詳細を確認できます。
ぜひ、読んでみてください。