2024.06/16
てんかんと迷走神経刺激①
てんかんは世界中で何百万人もの人々に影響を与えている病気です。
約3分の1は薬物抵抗性てんかんを患っており、そのうち大多数はてんかん手術の対象ではありません。
迷走神経刺激(VNS)は、現在てんかん患者の治療法として認められています。
VNSは難治てんかん患者に対する補助療法で、埋め込み型の刺激発生装置で発作を減少させる治療法です。
てんかん情報センターのページでも、VNS治療法は紹介されています。
てんかん治療の期間とVNS効果
VNSのてんかん治療は、18~24 か月の治療で効果が見られます。
改善には時間がかかりますが、患者の生活の質が主観的に改善されると報告されています。
迷走神経の刺激が視床や、視床やその他の辺縁系構造などの、
脳の記憶や感情に関わる部分に影響を及ぼすことを示す研究も多くあります。
難治性てんかん患者への治療法としての期待
また、他の療法には効果がなかった難治性のてんかん患者でも、
部分発作型に対してVNSは効果が見られました。
さらに、非盲検試験(臨床試験を行う際に、被験者がどう割付けられたかわかっている試験法)から
有効性を示唆するデータもあります。
その他にも、数多くの研究から、VNS はてんかんの広範囲の治療方法であると考えられています。
迷走神経刺激(VNS)の副作用
VNSの副作用は、刺激に関連した副作用が主なものです。
また、それらの副作用は予測可能と言われています。
通常は軽度から中程度であり、時間とともに減少する傾向があるといわれています。
また、特異な副作用などは報告されておらず、抗てんかん薬との相互作用もないとしています。
てんかんと迷走神経刺激については、
こちらのリンクからでも詳細を確認できます。
ぜひ、読んでみてください。
次回も迷走神経とてんかんについてご紹介いたします。