2024.12/30
冷え性と自律神経②
前回は冷え性についての概要と症状をご紹介しました。今回は引き続き冷え性と体温調節について解説していきます!
体温調節の種類①
人間の体温の多くは行動性体温調節によって維持されています。
これは気温に合わせて身に着ける衣服を着替えたり、
冷房や暖房などで部屋の気温を調節したりする他、
単純に暑いときは涼しい場所へ、寒い時は暖かい場所へ移動する、
寒い時は身体を縮こませる、暑い時は手で風を起こそうとするなど、
体温を維持、変化させるための全ての行動に当てはまります。
一方で、行動性体温調節が不十分な場合は、
自律性体温調節によって体温を調節しています。
これは体温が高まった時、汗をかいて身体の熱を逃がそうとしたり、
寒い時に身体を震わせて熱を発生させようとするなど、
自分の意思では操作できない身体症状として行われます。
また、これらの特徴は恒温動物のみに見られる機能で、
爬虫類などの変温動物は行動性体温調節のみによって体温を調節しています。
体温調節の種類②
では、冷え性は体温調節のどの分野に問題があることで発生するのでしょうか。
人間の体温は2種類の調節方法からさらに3つに分類できます。
ひとつめは熱を生み出すこと、ふたつめは熱を移動させること、みっつめは熱を放出することで、
冷え性はこれらが組み合わさることで発生するとされています。
それぞれ基礎代謝の低下や運動不足で熱を生み出しづらい、
心肺機能の低下や貧血による血行不良で熱を移しづらい、
脂肪が少なく発汗量が多いと熱を放出し過ぎるなどの理由で冷え性が悪化します。