2024.11/21

呼吸と心拍変動、自律神経の関係④

これまで呼吸による心拍変動への影響や、

それらに自律神経が影響していることについて解説してきました。

今回はさらに心拍変動解析についてご紹介します!


心拍変動解析とは

以前の記事にてRR間隔についてお話ししました。

心拍変動とはRR間隔のゆらぎを表すものであり、

心拍変動解析とはこのRR間隔のデータをサンプリングし解析することを指します。

この解析により、RR間隔の平均値や標準偏差などを示す時間領域指標、

交感神経や副交感神経の活動を示す周波数領域指標などを算出することができます。

また、RR間隔から不整脈を抜いた正常洞調律の表現として、

NN間隔(Normal-to-Normal R-R Interval)と呼ばれることもあります。

特に心拍変動解析の計算において不整脈はノイズとなるため、

NN間隔を使用することが一般的とされています。

時間領域指標とは

時間領域指標とは、信号が時間とともにどのように変化するかを観察するための指標で、

NN間隔のデータから計算でき、主に以下のものがあります。


HRT(心拍数)

1分間の平均心拍数。

MeanNN(NN間隔平均)

全拍動感覚値の平均。NN平均値は、1/000秒単位で測定される。

SDNN(NN間隔標準偏差値)

NN間の標準偏差であり、NN間隔の分散の平方根。

心血管機能に対する自律神経調節効果をもつ。

RMS-SD(隣接NN間隔標準偏差)

連続して隣接するNN間隔の標準偏差で、隣接NN間隔の分散の平均の平方根。

短時間NN間隔記録における心拍の高周波帯における変動、

つまり副交感神経系による心臓の調節機能をもつ。

次回は引き続き心拍変動解析についてご紹介します!

心拍変動解析のパラメータについてはこちらのサイトでも紹介されています!