2024.05/9

迷走神経とフェムテック(6)〜子宮内膜症〜

ヒューマンテクノの川人紫です。

子宮内膜症は、子宮の内側を覆う子宮内膜に似た組織が、腹膜、卵巣、卵管など子宮の内腔以外の場所にできる病気です。

近年患者数は増加しており、国内では推計約260万人と言われています。

良性の病気ですが、月経痛がひどくなり、月経時以外にも下腹部痛や腰痛、排便痛、性交痛などの痛みに悩まされる人もいます。

治療方法としては薬物療法、手術療法などが行われていますが、迷走神経刺激療法が効果的だという研究結果が発表されています。

子宮内膜症患者 45 名と健康な女性 42 名を集め、心電図検査を受け、心拍数の変動を評価しました。

その結果、子宮内膜症患者は健康な女性と比較して迷走神経活動が低下していることが明らかになりました。

これは子宮内膜症患者は自律神経のバランスが崩れていることを示しており、

迷走神経刺激療法が子宮内膜症の進行を抑制する役割を果たしている可能性があることを示唆しています。